山形新幹線「つばさ」の旅〜新幹線×在来線の物語〜
はじめに
東京と山形を結ぶ山形新幹線「つばさ」。通常の新幹線車両よりも小ぶりな”ミニ新幹線”が活躍しており、沿線の街にきめ細やかに止まる、便利な新幹線です。その山形新幹線で2024年3月16日に新たな車両・E8系がデビューしました。1999年に投入されたE3系以来、25年ぶりとなるフルモデルチェンジです。今回はこの進化した山形新幹線の旅を乗り鉄目線で寿司詰太郎が徹底レポートします。
新山形!新型車両E8系で山形へ
山形新幹線で今一番の話題と言えば、新型車両 E8系のデビューです。最高速度は300㎞/h。東京駅から山形駅まで最速2時間22分で結びます。
車内に入ると、真新しい車両の香りと明るい雰囲気に包まれました。コンセントは全席に設置!山形までの快適な旅の始まりです。
寿司詰メモ
秋田新幹線で活躍するE6系の最高速度は320㎞/hですが、それよりも後に造られたE8系の最高速度は300㎞/hとなっています。山形新幹線は利用者が多く、東京からも比較的近いことから、速さよりも、座席数の確保を優先したのでしょう。かつて500系が300㎞/h運転を実現した後に、700系が285㎞運転で登場したのを思い出しますね。スピードアップだけが進化ではない、ということです。それにしても、500系が必死の思いで実現した300㎞/hを、E8系はあっさり実現しました(もちろん実際には苦労があったと思いますが...)。技術の進歩を感じます。
山形駅に到着!
山形駅徒歩圏内の観光スポット!
到着したら、まずは駅直結の展望ロビーへ。中心市街地のビル群と、果樹栽培が盛んな村山盆地、蔵王山や霞城などが一望できました!
森のなかにひっそりと佇む、まるでジブリに出てくるようなレトロで不思議な塔。かつて病院として建てられた、山形市立郷土資料館「旧済生館本館」です。市内には他にも山形県郷土館「文翔館」など、明治期の和洋折衷建築が多くあり、それらを見比べるのも楽しいかも?
実は、山形県はラーメン王国。2023年の1世帯あたりの中華麺消費額はなんと日本一!「冷やしラーメン(左上)」などのユニークなご当地麺もあります。列車の待ち時間には「やまがた酒巡り(右上)」へ。42種類もの日本酒とワインが飲み比べられます!本当は米沢牛も食べたかった…。
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山形県の山といえば、蔵王山、鳥海山、そして「月山」です。県の中央部に堂々とそびえ立ち、出羽三山として古くから信仰を集めてきました。また、松尾芭蕉の俳句にも詠まれている「最上川」は、置賜盆地、村山盆地から庄内平野へと至り、県内ほとんどのエリアをカバーしています。置賜、村山、最上、庄内の4つの地方からなる山形県。それらを1つにまとめているのが「月山」と「最上川」と言っても、過言ではないでしょう。
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遊園地好きな私寿司詰から、山形県の遊園地の紹介。山形県上山市には、東北最大級の遊園地「リナワールド」があります。ハローキティの観覧車や、シナモロールの屋内型ダークライドなど、サンリオのキャラクターとコラボしたアトラクションが魅力的です。冬季休園にはご注意を。
乗り換え無しで一直線!在来線が、新幹線になった?
帰りはE3系に乗ります。初代山形新幹線である400系の次に登場した2代目であり、20年近く主力として活躍している車両です!
山形新幹線は県庁所在地である山形駅だけではなく、終点の新庄駅や、置賜地方の中心都市である米沢駅、さらにはかみのやま温泉や赤湯、天童、高畠などの多くの駅にも停車します。これらの街から東京へ乗り換え無しで行ける、これこそが山形新幹線の便利さなのです。
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実は、「山形新幹線」は正式名称ではありません。東北新幹線と奥羽本線が直通運転するにあたって付けられた愛称なのです。それに伴い、奥羽本線では線路幅を広げる大掛かりな工事が行われました。新幹線と在来線では、線路幅が異なりますからね。こうして、既存の在来線を改良することによって誕生したミニ新幹線。その利便性から大好評となり、後年に新庄駅までの延伸を果たします。
長大トンネル構想と新アプローチ線建設
米沢駅から福島駅の間は、県境にそびえる険しい峠を越えます。急こう配と急カーブが続き、さらに冬季には豪雪地帯となるエリアです。福島駅に近づくと、一気に高架橋を駆け上がって東北新幹線の線路に合流します。
実は、この峠越え区間を長大トンネルで一気に貫いてしまう計画があります!また東北新幹線との合流部分では、新しい線路の建設が進められています。山形新幹線は、これからもどんどん進化していくんですね〜。
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長大トンネルが実現すればスピードアップも実現し、また新しい線路(アプローチ線)が完成すれば本数も増やせます。しかしながら、トンネルによる時短効果は15分ほどであり、また本数もさほど変わりません。最大の目的は、安定運行です。峠越え区間では動物との衝突や、大雨、積雪などの影響を受けます。またアプローチ線が1本しかないと、少しの遅延が他の新幹線にまで大きく波及します。自然災害や遅延のリスクを最小限に留め、さらなる安定運行を目指す。このように、山形新幹線では今後も改良されて、ますます便利に安全になることでしょう。
さいごに
乗り鉄目線で見ると、新幹線の便利さを享受しながら在来線特急の旅も楽しめる、一度に二度美味しい山形新幹線。沿線の街にきめ細やかに止まり、地域にとって鉄道がなくてはならない存在になっている、というのもマニアにとっては嬉しいです。その一方で、同じ県内でも庄内地方は新幹線ネットワークから外れてしまっています。特急いなほ号の上越新幹線直通に期待したいところです。さて、ミニ新幹線は山形新幹線と秋田新幹線ができましたが、それ以降の新規開業はありません。線路幅を変えるだけ、というのがなかなかハードルが高いのです。今後、新たなミニ新幹線が生まれることがあるのか?はたまたフル規格新幹線の在来線乗り入れ(函館市の構想)がスタートするのか?山形新幹線から始まった「新幹線×在来線の物語」に、これからも注目です!
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