初心者でも楽しめる!四季折々の景色や高山植物の魅力に癒される尾瀬ハイキング
尾瀬の基本情報
尾瀬(おぜ) は、標高2,000メートル級の山々に囲まれる国立公園です。尾瀬は国の「特別天然記念物」に指定され、学術的価値が高くその保存が厳しく義務づけられています。
尾瀬の環境そのものを保護するため、「湿原へは立ち入らない」「動植物を傷つけない」など脆く弱い自然に対して配慮と自分勝手な行動を謹むことが必要です。また本州最大の湿原を持つ尾瀬は湿原生態系としての価値が評価され、渡り鳥やその他の動植物の生態系を国際的に守るために作られた「ラムサール条約湿地」として登録されています。
尾瀬ハイキングでは、季節ごとに見られる貴重な高山植物や点在する湿地や沼、周囲の山々など、大自然の魅力が盛りだくさんです。
代表的な尾瀬の入山口をご紹介
広大な尾瀬には、複数の入山口とハイキングルートが存在しますので、代表的な入山口を確認しておきましょう。
鳩待峠 (はとまちとうげ)
鳩待峠は尾瀬南西部に位置する入山口で、尾瀬ヶ原まで約1時間と最も近いです。横田代やアヤメ平をまわりやすく、植物研究見本園へも足を運べます。
歩行路のほとんどは木道が整備されていて歩き易く、途中には山小屋・休憩所・トイレもあって安心です。5月下旬に咲く水芭蕉はじめ8月上旬までは数々の花を9月下旬~10月上旬は紅葉を楽しめます。
鳩待峠から行ける名所
尾瀬ヶ原・アヤメ平・至仏山
大清水 (おおしみず)
大清水は尾瀬の南部の入山口です。
尾瀬沼を中心に、周囲に点在する湿原や沼越しに見える燧ヶ岳など季節毎の景色を楽しめ、花の湿原として人気の大江湿原もこちらからのアクセスが便利です。
広い大江湿原一面に大群生するニッコウキスゲが咲く様子は、尾瀬を代表する景色のひとつです。大群生する風景は7月中頃~末、見ごろは2週間ほどです。
大清水から行ける名所
尾瀬沼・大江湿原
入山口についてさらに詳しく知りたい方は、公益財団法人 尾瀬保護財団のサイト(https://www.oze-fnd.or.jp/)をご覧ください。
初心者向け尾瀬のハイキングルート
尾瀬ハイキングでは見たい景色や花の見ごろはもちろん、体力に合わせてルートの難易度や所要時間を事前に確認して選びましょう。尾瀬の自然を満喫できるハイキングルートをご紹介します。
<初心者向けコース>
鳩待峠~尾瀬ヶ原
鳩待峠を出発し尾瀬ヶ原に至るルートは、尾瀬の魅力を堪能できる定番の人気ルートです。整備された平坦なルートが続くため、ハイキング初心者も挑戦しやすいでしょう。途中、テンマ湿原では5月末~6月上旬に水芭蕉を見られます。
尾瀬沼~大江湿原
尾瀬沼や大江湿原の景色を楽しめる人気のルートです。見晴らしが良くビジターセンターもあるため、道中で休憩もできます。大江湿原では7月中頃~末にニッコウキスゲの大群生など尾瀬らしい自然を堪能できます。
燧裏林道(ひうちうらりんどう) ~尾瀬沼
三条ノ滝や尾瀬ヶ原、尾瀬沼を見られるルート。尾瀬ヶ原付近の分岐点となる見晴までは、三条ノ滝や平滑ノ滝を通っていくと初心者でも歩きやすいルートとなります。燧ヶ岳北面の山麓を通る燧裏林道・西麓の段吉新道は尾瀬でも有数のブナの原生林が茂り、新緑の季節・紅葉の季節は特に美しいです。三条の滝・平滑の滝はいずれの入山口からも遠く、山小屋に宿泊したハイカー以外にはあまり訪れる人の少ない静かな場所となっています。
尾瀬ハイキングの服装・装備
尾瀬の平均気温は都心に比べて10℃近くも低く、朝晩は冬並みの寒さとなったり、天候や体調によって体感温度が大きく異なります。
また、季節によっては残雪やぬかるみなど晴れた日でも地面が滑りやすい場所があります。
尾瀬ハイキングを楽しむために雨具、防寒具、歩きやすい服装や靴といった服装・装備を整えましょう。
<おすすめの服装・装備>
帽子、レインウエア、リュックサック、薄手の長袖(速乾)、フリースやパーカー、長ズボン(速乾)、 トレッキングウエア、登山用靴下、軽登山靴や防水性のあるウォーキングシューズ
<持っておくと良い携行品>
ストック(ポール)、水筒、行動食(おやつ)、地図、クマ鈴、タオル、サポートタイツ、懐中電灯、小銭、ビニール袋(ごみ袋)、日焼け止め、救急薬、常備薬、健康保険証 など
まとめ
尾瀬には群馬や福島に入山口が点在し、初心者でも楽しめるハイキングルートがあります。
尾瀬に生息する貴重な動植物と湿原や森林が織りなす風景には季節ごとに異なった魅力があり、大自然に囲まれてハイキングを堪能するなら、尾瀬へ出かけてみてはいかがでしょうか。